投信はこう選べ! 

 みなさん、こんにちは。りょーへーです。
 この記事を開いていただきましてありがとうございます。

 最近では米中の貿易摩擦が改善してきたと思ったら、訪米中の中国大使が予想以上に早く帰国してしまいました。このことを受けて、米中協議が進展しないのではないかという懸念が大きくなりました。そのため、一度日経平均株価含めて他の株価も大きく上がってきましたが、また今後下がりそうな予感です。
 また金利の面でも今月17日、18日にFOMCで長期金利が下落する一方で、短期金利は上がらないように上限を設ける形をとりましたね。今回の利下げは、景気が悪くなったから行うというよりかは今後景気が悪くなると予想されるためにその予防として金利を下げるというような動きが起きています。このことを受けて、ドル円相場では一度1ドル108円まで円安が進んだ一方で、107円までまた円高が進んでしまっています。またブルームバーグの記事によると、今回の利下げに対して米国のトランプ大統領はまだ十分ではないという認識を持っており、今後も利下げ圧力は続くと考えられています。その一方FRBのパウエル議長の話では、少なくとも今後1年間ではよほどのことがない限りは利下げは検討していないというような発言をしています。この方針の不一致が今後どのように経済に影響していくのでしょうか? 観察をしていきましょう。

 

ところで、今後資産形成をしていく手段として、少額から始められる投資信託というものがあります。しかし、投資信託のファンドの種類はネット証券で購入できるもので、なんと6000種類くらいあります。多すぎます。この中から投資対象を選択するのは非常に困難ですよね。ということで今回の記事では、投資信託の選び方に関して書いていこうと思います。

 

〇投資信託の種類  インデックスファンドとアクティブファンド

6000もの種類のある投資信託ですが、様々な細かい点などを除けば大きく二つに分けることができます。それがインデックスファンドアクティブファンドです。インデックスファンドとは、日経平均株価やNYダウなどの各種指数をベンチマークとして定めて、それに連動するように機械的に運用をする投資信託です。それに対してアクティブファンドとは、あらかじめ定められた運用方針(ベンチマークを上回るなど)に基づいて、ファンドマネージャーが定量分析や定性分析をすることで運用対象とする資産を絞り込み、運用方針通り運用することを目指す投資信託です。双方での相違点は、運用対象となる資産の選び方です。インデックスファンドは機械的に選ぶのに対して、アクティブファンドはしっかり推敲します。そして、両方の共通点は、「どちらも長期保有を前提としている」ことです。つまり、インデックスファンドは当然ですが、アクティブファンドもそのほとんど頻繁に売買を繰り返すわけではなく、長期保有することで資産の成長性を目指している点が共通点になります。

 

〇インデックスファンドの選び方  信託報酬とトラッキングエラー

インデックスファンドを選択する時には、まずはどのような指数に連動する投資信託がよいかということを決めなければなりません。例えば日本国内の株式に投資をしたいという場合日経平均株価に連動するような投資信託を選びますし、また日本以外の先進国株式に投資をしたい場合には、MSCIコクサイインデックスに連動する投資信託を選択します。どこを選択するかは完全に個人の好みに依存します。しかし、初めて投資をする場合には選択する指数は、日経平均株価かMSCIコクサイインデックスにしておいた方がよいです。というのも、株式型の指数の中でも最もリスクが小さいからです。

ベンチマークとなる指数を選択したらいよいよ投資信託を選択していきますが、その時の絞り込みのポイントは二つです。一つ目は信託報酬で、二つ目がトラッキングエラーです。信託報酬とは、投資信託を保有することでかかる手数料の一つです。インデックスファンドは、機械的に運用をするのでこの信託報酬がアクティブファンドよりもかなり低く設定されています。また、インデックスファンドはもともとベンチマークを設定して、それに連動するように機械的に運用を行います。そのため、インデックスファンドは運用会社によって運用成果に差が出にくい投資信託になっています。そのため、手数料ができる限り低い方が、最終的に得られる利益額が大きくなります。

そして、もう一つの指標がトラッキングエラー(TE)です。これは、ベンチマークとなる指数の動きとその投資信託の値動きの仕方がどのくらい乖離があるのかということを指しています。いくらその投資信託がベンチマー区となる指数に連動させることを目的としていても、完全に連動させることは不可能で、どうしても乖離が生まれてしまいます。この乖離率が高いとインデックスファンドのメリットの一つであるシンプルさ、分かりやすさがなくなってしまいます。一般的にこのTEは3%以内であることがよいと言われています。

二つのの指標の優先順位は手数料が1位で、TEはその次です。信託報酬で絞りこみ、TEで選択するという形をとるのがよいと言われています。

 

 

〇アクティブファンドの選び方  トラッキングエラーと運用方針

次にアクティブファンドの投資信託の選択方法ですが、アクティブファンドはインデックスファンドと違い、特定の指数に連動させることを目指すわけではありません。むじろ、特定の指数よりも高い運用成績を目指そうとします。そのため、信託報酬などの手数料を比較することはあまり役には立ちません。もちろん、あまりにも高い信託報酬のかかる投資信託は選択しない方がよいですが、そんな投資信託はほとんどないので、気にしなくてもよいです。そんなアクティブファンドですが、すごく玄人向きの投資信託です。投資信託経験があまりない人や多くあったとしても特にこだわりがない人はインデックスファンドでの運用だけで十分だと考えられます。そして、アクティブファンドが玄人向きな投資信託と言えるのは、その選択の仕方から言われます。アクティブファンドを選択する時の基準は主に二つあり、一つ目はその投資信託の運用方針に共感できるかどうか、二つ目はトラッキングエラーが大きいかどうかの二つです。

一つ目の運用方針の共感できるかどうかということなのですが、これは様々なものがあります。例えば、「投資のソムリエ」というものがあるのですが、この投資信託の運用方針は、「投資環境の変化を速やかに察知して、その時々に応じて資産配分を機動的に変動することで、基準価格の変動リスクを年率4%程度に抑えながら、中長期的に安定的なリターンを目指します」というものなのですが、こういう運用方針を聞いて、「どうやるの?」とか「過去の運用実績は?」とか興味がわく場合には似たような投資信託をいくつか選び出して比較検討をした方がよいでしょう。しかし、この運用方針を聞いて「あ、そう?」とか「だから?」としか思わない人の場合には、別の運用方針を掲げている投資信託を選択したり、そもそもアクティブファンドを選択するべきではない場合があります。
また別の運用方針を見てみましょう。今度は、「フィデリティ・日本成長株・ファンド」の運用方針で、「主として国内の取引所上場株式に投資する。個別企業分析により、成長企業を選定し、利益成長性等と比較して妥当と思われる株価水準で投資する。TOPIX(配当込)をベンチマークとし長期的にこれを上回る運用成果を目標とする。」という投資方針です。これを見てどう感じますか?
私は、投資のソムリエのほうは、あまり面白みを感じませんでしたが、日本成長株のほうは実際どうなんだろうと過去の運用実績を見てみたいと感じます。そして、ここからが非常に重要です。この運用方針を見てなぜ自分がこの運用方針に興味を持ったのか分析をしなければなりません。私の場合、「国内の取引所に上場している」と範囲を明確に定めて、「TOPIXをベンチマークとし」という目標を定めている点に興味がわきました。このようにアクティブファンドを選択する時の基準はその人自身がどう考えるかによって変わってきますので、玄人向きな投資信託であると言えます。

そして、以上の運用方針からどのような運用方針を掲げる投資信託で運用したいか決めたら、次に見る指標はまた出てきました、トラッキングエラー(TE)です。この数字は特に「○○をベンチマークに設定しそれを上回る運用成果を出す」という運用方針を掲げている投資信託を比較検討する時には非常に有効な指標です。先ほども書きましたが、TEとは「投資信託の値動きがベンチマークとなる指数の値動きからどれくらい乖離しているのか」を指す指標です。例えば、上記の日本成長株の場合には、TOPIXをベンチマークとしてこれを上回ると書いてありますよね。つまり、TOPIXの値動きの仕方とどれくらい違う値動きをするのかということを指しています。
では、なぜTEが大きい方がよいのでしょうか? それは、二つの理由があります。一つはアクティブファンドの実績を見て、TEが大きい方が相場が上昇期にはより高い利益を狙える可能性が高くなり、相場下落時には損失を小さくする可能性が高くなるからです。もう一つは、もしTEが小さかった場合には結局インデックスファンドに投資をしていることと同じになってしまい、アクティブファンドのデメリットの一つである高い信託報酬が大きな負荷になってしまうからです。そのため、ベンチマークを設けているような投資信託の場合にはTEを比較することは非常に有効な投資信託選びになります。

アクティブファンドを選択する時には、共感できる運用方針で絞り込み、その中からTEを比較することで選択するという方法がその一つでしょう。

 

 


最後まで読んでいただきありがとうございます。
投信は非常にたくさん種類があり、選ぶ時に非常に苦労すると思います。このような方法が役立てば幸いでございます。今回の内容が面白かったらぜひ下の「いいね」などのボタンをお願いします。

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