非課税期間の終了! ロールオーバーとその注意点

みなさん、こんにちは! りょーへーです。この記事を開いていただきましてありがとうございます。

もう2019年も終わろうとしていますね。年末近くのこの時期になてくると、資産運用に関して重要なことがありますよね。それは、NISAの非課税期間が終了してしまうことです。

今回はNISAの非課税期間が終了してしまう前に、どうすればよいのかについて書いていこうと思います。



ところで、NISAとはどういった制度だったでしょうか? 投資をした場合、その運用益に対して通常20.315%の税金がかかってしまいます。しかし、このNISAという制度を利用すると、年間で元本120万円から生じる運用益に対して、5年間は税金がかからなくなっります。今回は2015年に利用したNISA枠の非課税期間が終了するということで、その時にどうするか選択を3択用意します。

 

 

〇非課税期間終了に伴う3つの選択肢

 

①課税口座に移行

5年間の非課税期間が終了したときに、何も手続きをしなかった場合にはその投信の非課税期間は終了して、自動的に課税口座に移行されます。そのため、それ以降は運用益に対して、税金がかかってしまいます。

 

②換金する

二つ目の方法は投資信託を換金してしまう方法です。この方法は単純ですね。利益が出ていれば、その分の利益に対しては税金がとられず、得ることができるのに対して、損失を出している場合には、損益通算ができなくなるというデメリットがあるということだけです。

 

ロールオーバー

三つ目はロールオーバーです。今回は2015年分の非課税期間が終了するので、2020年分の非課税枠を利用してその投資信託を購入する方法です。そのため、2020年の非課税枠はその分減るということに注意が必要です。なので、新たに投資信託をNISAで購入したい場合には、それまでの投資信託をロールオーバーはしない方がよいです。

 

 

 

〇結局どの選択肢をとればよいのか?

上記で、非課税期間が終了するにあたって、どのような選択をとればよいのかについて説明しましたが、結局どれを取ればよいのでしょうか?ここからは、非課税期間終了間近のこの時期の評価額に応じて、どの行動をとるべきかなのかについて説明していきます。どちらの例も2015年に投信を100万円分購入して、今年非課税期間終了をした場合で、その時の評価額をもとに場合分けをしています。

 

 ⑴5年後の評価額が130万円と上がっていた場合 … 課税口座に移行 OR 換金

5年後の評価額が100万円から130万円に上がっている場合には課税口座に移行した方がよいと思います。課税口座に移行した場合には、その時の取得価額は100万円ではなく、130万円になります。つまり、課税口座に移行後、投信の評価額が140万円になった場合には、取得価額は当初の100万円ではなく、非課税期間終了時の価格の130万円になります。そのため、課税対象の運用益は、40万円ではなく、10万円になります。逆に、課税口座に移行後どうしても換金しなければならないことがあったときに、その評価額が120万円になっていた場合ですが、この場合は取得価額も100万円ではなく130万円になりますので、10万円の損失とみなされ、当初の取得価額に対する20万円の利益には税金がかかりません。

ここでは課税口座に移行した場合のことを書いていますが、ロールオーバーした場合でもメリットはあります。NISAは通常元本120万円の運用益に対して非課税になるという制度でしたが、今回のように非課税期間終了時の評価額が130万円と限度額を超えていた場合にはどうなるのかというと、その評価額の内の120万円がロールオーバーされ、10万円は課税口座に移行される、わけではありません。実際は、その評価額130万円すべてロールオーバーされます。そのため、ロールオーバーしたとしてもメリットはあります。しかし、枠をすべて使い切ってしまうというようなデメリットもありますので、追加でNISAを利用して購入することができなくなってしまいます。

このように、非課税期間終了時に利益を出している場合には、ロールオーバーしてもメリットはありますが、その分NISAを利用して追加購入できないというデメリットはあります。それに対して、課税口座に移行した場合には、それ以降下がっても上がっても特段大きなデメリットはないので、課税口座に移行することをお勧めします。もし、ここでいったん利確をしたいと考えているのであれば、換金してしまうのも手だとは思います。しかし、すぐに使う予定ではないのであれば、すこし遊ばせておいてもよいのではないでしょうか?

 

 ⑵非課税期間終了時に評価額が90万円になっていた場合 … ロールオーバー一択

非課税期間が終了したときに評価額が100万円から90万円に下がっていた場合には、ロールオーバー一択ではないでしょうか? もし換金してしまった場合には、今までNISAで利用をしていたので、損益通算をすることができません。
また課税口座に移行した場合を考えてみましょう。この場合、課税口座に移行したときの取得価格はいくらになるのかというと、当初の価格である100万円ではありません。取得価格は90万円になってしまいます。そのため、課税口座移行後に90万円から95万円になっていたとします。その場合には、運用益の5万円に対して税金がかかってしまいます。当初の価格から見た時には、5万円の損失であるのにも関わらずです。

そして、ロールオーバーをした場合も見ていきましょう。取得価格は100万円から90万円になっていますので、その分新規で購入することのできる枠が増えますし、なによりそのあとで100万円に値上がりすると、課税口座に移行していた場合には運用益の10万円に対して税金がかかってしまいますが、ロールオーバーをしていればその運用益に対しては税金がかからないので、実質的に損をせずに終えることができる可能性があります。もちろん、今後も継続的に下がる可能性もありますので、そのファンドの見極めが必要になります。しかし、どんな指数も一辺倒に下がり続けるまたは上がり続けるものはありません。投資にはどうしても時間が掛かってしまいます。ゆっくり待ってみてはいかがでしょうか?

このように、非課税期間終了時に評価損を出していた場合には、換金してしまったり、課税口座に移行したりすると、大きなデメリットがありますので、ロールオーバー一択でしょう。しかし、どうしても必要な資金の場合には換金をお勧めしますが、わざわざ別にNISAで購入したい投資信託があるからと言って評価損を出している投資信託を課税口座に移行するのは、あまりお勧めできません。



 

 

今回の内容は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございます。もし面白い参考になったという方がいましたら、ぜひ「いいね」などのボタンを押していただけると投稿の励みなります。

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