人気の外貨建個人年金保険がリニューアル! 仕組みはどう変わったのか?

 みなさん、こんにちは! りょーへーです。
 この記事を開いていただいてありがとうございます。

 最近のニュースを見ていると、VIX指数が非常に高い水準を推移しているために、様々な指数が暴落するかもしれないと言われています。また仮想通貨をみていると、ここ最近で1BTC=90万円後半から1BTC=70万円後半まで一気に20万円ほど下がりました。ファンダメンタルズ的にもここが底値ではないかと考えられています。最近の為替は108円後半から109円前半を推移していますね。この予防的利下げが次にどう作用するかを観察していきましょう。

 

さて、今回の記事では、外貨建個人年金保険の中でもかなり人気のあるものがリニューアルされたということで、その商品の詳細と、個人的な意見を書いていこうと思います。今回紹介する保険は、

プレミアカレンシー3」です。

 

〇商品概要(共通事項)

・外貨建個人年保険のため、満期時にどの程度増えているか契約時に決まっています。

・運用通貨は、米ドル、豪ドル

・満期までの期間は、3年、5年、6年、10年

・保険なので、保険期間中に万が一のことがあった場合には、死亡保障がついています。

・満期時には5つの選択肢があり、
 ①一括受取
 ②年金受取
 ③外貨建終身保険に移行
 ④通貨と期間を選択して更新(更新手数料なし)
 ⑤年金支払日を繰延べ

・留意事項
 ①初期費用が掛かる
 ②為替リスク
 ③中途解約による市場価格調整
 ④信用リスク

・最低契約金額 100万円から1万円単位

 

〇詳細説明 ・・・運用方針から2つのプランを選択可能

①基本プラン : 目標値を設定して満期まで待たずして、決まった収益を狙う方法

 円換算での目標値を105%、110%から200%の10%刻みで設定することで、運用期間中にその目標値を達成することが出来たら、自動的に外貨建での運用をストップして、円建終身保険に移行します。為替差益や債券価格の変動を見ることは個人では非常に難しいので、それを保険会社が毎営業日チェックしてくれます。また、この目標値到達のチェックは契約から3か月以降から行います。今までのものは契約から1年経過しなければ行われなかったものが、3か月に短縮されたので、より円建で利益を確定しやすくなりました。

 また万が一のことがあった場合には、死亡保障がつきます。そして、その死亡保障は基本保険金額という払込んだ保険料は保証されるとともに、解約払戻金が基本保険金額よりも高ければ、解約払戻金が死亡保障になります。

 また、このプランの場合には目標値を設定して、早期に利益確定を狙うことができますが、運用期間がバラバラです。個人年金保険で運用する際に皆さんよく留意されることがあります。それが、一時所得か源泉分離課税かということです。この線引きが5年です。しかし、目標値を定めているので、早期に受け取ってしまったら節税できないと思うかもしれません。ただ、安心してください。
 目標値を達成したときに移行するのは円建ての終身保険です。終身保険は一時所得扱いになるための期間に関する条件は存在しません。つまり、いつ解約しても一時所得扱いにすることができます。そのため、期間を気にせず目標値を設定することができます。それがこの保険の良いところです。

 目標値は一般的に105%に定める方が多いです。それは、預金に置いても、5%増えるには非常に長い年月がかかるからです。それを長くても10年で達成できます。また、目標値を105%に設定する場合には、運用期間は5年か6年がよく、5年がベストです。というのも、運用期間が長くなることで、利率は上昇するのですがその分初期手数料が高くなってしまいます。最初の手数料が高くなると、その分目標値に達成するまでの時間が長くなってしまいます。ただ、3年では105%に達成する可能性は低いです。そこまで利率が高くないからです。このような面から105%に目標設定する場合には、運用期間は5年がよいです。

 

②満期重視型 : 満期まで持つことを前提とする代わりに、より高い収益を狙う方法

 上記の基本プラン型は、今まであったプランを少し改善したにすぎませんが、こちらの満期重視型は完全に新しいものです。

 上記で書いた通り、満期重視型は、満期まで持つことを前提として満期時に、より高い利益を狙うことを目的としています。では、どのようにして高い収益を狙うのかというと、万が一の死亡保障や解約払戻金に関して制限を設けるのです。通常、基本プランのように死亡保障や解約払戻金は、最低保証がある一方で、場合によっては払込保険料よりも高くなる場合があります。しかし、このプランではその上限を100%か50%と上限を設けることで、満期時に受け取ることのできる利息を高くしています。

 どのくらい高くなるのかというと、期間やその時の利率によるので一概に確定することはできませんが、50%に上限を設けた場合には大体5%くらい高くなります。

 そして、税金の面ですが、満期時の受取を一括にするか年金形式にするかということですが、年金形式にした場合には雑所得扱いになり、一括で受けとった場合には一時所得扱いにすることができます。雑所得扱いにする場合には税金がより多くかかってしまうので、一括で受け取ることをお勧めします。

 

 

〇個人的な意見

外貨建保険は、金利と為替が関係してきます。為替と金利の関係は以下の通りです。

・為替が円高ドル安の時、米国金利は低くなっています。

・為替が円安ドル高の時、米国金利は高くなっています。

どちらも一長一短であり、それぞれの時の運用戦略があります。

①為替が円高ドル安で、米国金利が低い時

中長期的には為替が円安ドル高に向かうために、受取時に為替差益を享受できる可能性が高くなります。なので、利率により外貨建てベースで増やしておいた方が、良いです。しかし、金利が上がると債券価格は下がるので、中途解約するとせっかくの利息分が打ち消されてしまいます。ただ、債券は満期の時には額面で償還されるので、満期時には市場価格調整の影響を受けません。そのため、満期まで保有することを目的とした運用方針をとることで、最終的に外貨の高い金利と、為替差益を同時に狙うことができます。そのため、満期重視型の方が良いです。

②為替が円安ドル高で、米国金利が高い時

中長期的には為替が円高ドル安に向かう可能性が高いので、受取時には為替差損が出てくる可能性が高いです。しかし、円安ドル高であるのであれば、金利は高いはずです。そして、円高ドル安に向かうと、金利は当初よりも下がっているということです。金利が下がると、市場価格調整によって、債券価格は上昇しています。金利の変動による為替レートの変動と、金利による債券価格の変動を比べると、金利の変動による債券価格の変動のほうが大きいので、中途解約することで為替差損を一定量受ける一方で、市場価格調整により債券価格の上昇による売却益を享受することができます。そのため、目標値を設定して、自動で解約できる仕組みを作っておくことで、より安定的に収益を狙うことができます。なので、基本プラン型がよいです。

 

以上のことから、どちらのタイミングであっても、この保険は契約する意味があります。そして、今後円は中長期的には円安に向かっていきます。なぜ、そう考えるかはここでは割愛します。

 

ちなみに皆さんは、購入するとしたら、どちらのプランが好きですか? 

 

今回の内容は以上です。最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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