複利運用における分配金再投資は有効なのか? 複利を味方につけるには?

 

みなさん、こんにちは! マネーの育成術へようこそ!
この記事を開いてくれてありがとうございます。今回の記事では以下のようなことを書いていきます。

1、分配金とは何か? 利息や配当金とは全然違います

2、分配金を再投資するとはどういうことか?
むしろ分配金がない方が良い 

 

みなさんは、分配金とはどういうものであるか知っていますか?

 

利息? 配当金? 実は厳密な意味では分配金はこのどちらでもありません。上場投資信託に関しては分配金は配当金的な意味合いが強いですが、一般公募型投資信託の場合には、配当金という性格をまたっく持ちません。

なぜか? それを説明するにあたあり、分配金とは何かということから考えていかなければなりません。



 

Contents

分配金とは何か?

 

分配金とは、定期的に投資信託から排出される資金のことです。

最近のニュースから様々なETFの分配金が減少したというニュースがあるのである程度は理解していると思いますが、ETFにおける分配金というものは、そのファンドの利益から出されるものです。
しかし、一般の投資信託の場合にはこの限りではありません。投資信託における分配金は実は、2種類に分けることができます。それが普通分配金と特別分配金です。普通分配金は、投資信託の利益から享受することのできる分配金なのですが、特別分配金は違います。特別分配金は、その投資信託の元本を切り崩すことによって排出される分配金になります。そのため、普通分配金に対しては税金がかかりますが、特別分配金に対しては税金はかかりません。

なぜこのようなことが発生するのかというと、それは、投資信託の場合には、一万口当たりの分配金を変更することがほとんどないからです。ETFの場合には運用実績がうまくいかない場合には、減配をして、元本を切り崩さないように分配金を出しますが、投資信託の場合にはもともと分配金が決まっているので、それを排出するために、元本を切り崩してでも分配金を出そうとします。このようなスキームの違いがあるために、2種類の分配金が発生するのです。

そのような中で、最近ではできる限り特別分配金(元本払戻金)が発生しないように、分配金の金額を調整しようとする投資信託もあります。

 

 分配金を再投資をするとは?

 

分配金を再投資するというのは、どういうことなのでしょうか? 言葉だけの理解なら簡単です。

受け取った分配金で、また投信あるいはETFを購入するという方法です。

しかし、私自身これはあまりお勧めしたくない方法です。ETFの場合にはすべて手動で行わなければならないので、お金の流れが明確化していますが、投資信託の場合にはどのようにお金が流れていくのでしょうか? 投資信託の分配金は自動で再投資することが可能ですが、これは基本的にはETFの分配金再投資と全く同じことをしています。
どういうことかと言いますと、投資信託の分配金は自動で再投資する方法をとっていますが、これはあくまで自動で再投資されるだけです。乱暴な言い方をしてしまうと、一度分配金として口座のほうに受け取っているというように考えた方が良いのです。なぜなら、分配金を出すことで、そこに発生する利益に対しては税金がかかるからです。
税金によって目減りした分配金によって、再投資をしたところで、複利効果は小さくなってしまいます。それであるならば、分配金を出さないようにして、そもそもファンド内で再投資をしている投資信託やETFのほうが効率が良い気がしてなりません。
そして、それができる投資信託があります。つみたてNISAで購入ができる投資信託は分配金を出してはいけないことが明記されています。それはもう金融庁が、分配金を出すという行為は資産形成を目的とした運用には絶対に行ってはいけない行為であると明言しているようなものなのです。

 

結論

分配金を受け取って再投資するというのは、実際にお金をもらえているので、非常にうれしい気持ちになりますが、そこには必ず税金がかかっています。分配金は税金の分だけ目減りしてしまいます。自身の投資方針が分配金を受け取って、それを生活資金に回すという目的であるのであれば、この分配金を受け取るという方法は非常に有益であると思いますが、資産形成、特に老後の生活資金を準備するために今のうちから投信などで準備するという場合には、分配金再投資という方法はむしろ分配金が邪魔になっている気がしています。



 

今回の内容は以上です。最後まで読んでくれてありがとうございます。
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