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この記事を開いてくれてありがとうございます。
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トレンド転換をいち早く察知するためには?
さて、今回の記事では市場の買われすぎ売られすぎ
を測る指標を紹介します。
以前の記事ではRSI(詳しくはこちら)や
トレンドを読み解くための移動平均線(詳しくはこちら)を
紹介しましたが、移動平均線の特性として、遅効性があるので、
トレンドを読み取ったときには手遅れという場合もあります。
そういう時のためにRSI等のオシレータ系の
テクニカル指標がありますが、RSIはレンジ相場向きの指標であり、
トレンド相場向けの指標ではない。
ということで、トレンド相場に入ることをいち早く、
察知するための指標を一つ紹介します。
そのための指標として、移動平均乖離率という指標があります。
移動平均乖離率とは?
トレンド転換をいち早く察知するために、この移動平均乖離率というのは役に立ちます。
この移動平均線乖離率というものは、その時の
株価が移動平均線からどの程度乖離しているのか
を示すもので、
計算式は、
![](https://www.szkryhiichioku.com/wp-content/uploads/2020/11/idouheikinnkairi.png)
となっています。
つまり、中央値が0となっており、
株が急騰した場合には、この値が大きくなり、
株価は急落した場合には、この値が小さくなります。
このテクニカル指標はどう使うのか?
この指標は、オシレータ系のテクニカル指標であり、
相場の売られすぎや買われすぎを見るのに、すぐに役立つ指標です。
しかし、トレンドを先取りするためには、
オシレータ系のテクニカル指標では、難しいです。
この考え方は、移動平均乖離率でも同様です。
この指標を見るときには、例えば通常の範囲で、
±5%前後で動くと仮定する場合には、
-5%になった時には、買いを入れて、
+5%になった時には、売を入れることが通常です。
しかし、この方法では、いつものオシレータ系の使い方になってしまいます。
そのため、トレンドをしっかりつかむために、工夫が必要になります。
トレンドをつかむための工夫
トレンドを掴むためには、移動平均線というテクニカル指標の特性を理解しなければなりません。
移動平均線は、RSIなどのように一定の期間のみを計算対象とするわけではありません。
移動平均線の場合には、短期・中期・長期の視点を持って
チャートを見ることができます。移動平均線乖離率も同じように、
短期・中期・長期の視点を持って、チャートを見ることができます。
例えば、以下のチャートは、2019年8月2日から
2020年2月19日までの日経平均株価のチャートです。
![](https://www.szkryhiichioku.com/wp-content/uploads/2020/11/idouheikin2019.png)
半分より上が日経平均株価のチャートで、下半分が移動平均乖離率です。
また、緑色の線が25日、朱色が50日、青色が100日の移動平均線です。
上昇トレンドの時には、株価の短期の動きは短期の移動平均線には反映されやすいですが、
長期の移動平均線には反映されにくいです。
株価が大きく上昇していく場面では、短期の移動平均線と
長期の移動平均線の乖離幅が大きくなっていきますが、
その上昇トレンドが収束していくと、短期の移動平均線と
長期の移動平均線の乖離幅が小さくなっていきます。
そして、長期の移動平均乖離率が0に収束します。
つまり、上昇トレンドにおける
買いのポイントは、短期と長期の移動平均線が大きく乖離し始めるポイント
売りのポイントは、長期の移動平均線が0に収束するところ
通常、移動平均線のみで買いや売りを決める場合には、
買いのポイントは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に抜けるポイント
売りのポイントは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に抜けるポイント
になることが多いです。
![](https://www.szkryhiichioku.com/wp-content/uploads/2020/11/idouheikinnkaipoinnto.png)
上の図のように、チャートがある場合を考えてみましょう。
赤色の〇が、移動平均線を見て、売買したときのタイミングです。
そして、
黄色の〇が、移動平均線乖離率を見て、売買をしたときのタイミングです。
上記のチャートを見るとわかると思いますが、
単純に移動平均線を見るだけよりも、早いタイミングで売買をしています。
このような点で、トレンドをいち早く見つけることができます。
この指標を使うにあたって、注意したいポイント
上記のように、売買のタイミングを計ることができますが、
もちろん、この指標は万能ではありません。
移動平均線による売買は、線がクロスするタイミングで売買を行うので、
比較的売買のタイミングがしっかりしていますが、
相場の実体よりも遅効性があります。
なので、買うタイミングは底値よりも高いところで、
売るタイミングは天井よりも低くなりがちです。
逆に、移動平均乖離率を使う時には、トレンドが
作られそうになる時に、いち早く行動することを
目的としています。
そのため、以下のような注意点が上がってきます。
- 売買のタイミングが恣意的になってしまうこと
- 短期的な相場動向に行動が左右される場合があること
①の売買のタイミングが恣意的になってしまうことについて、
先ほどのチャートを見てください。
実は、そのチャート上では買いのタイミングは3つありますし、
また、売のポイントも、3つあります。
そのため、そこに来た時にいち早く行動するか、あるいは、
そこで行動するのではなくて、また別のところで購入するのか
という選択を迫られるので、恣意的な部分が出てきます。
②の短期的な相場動向に左右されてしまうことについて、
これも先ほどのチャートを見てください。
投資においては、買いのポイントよりも
売りのポイントのほうが難しいです。なので、
売りのポイントについて書きます。
上記のチャートで示した売りポイントよりも
だいぶ前に、一つ売りポイントがあります。
確かに、移動平均乖離率のみを参考にしていた場合には、
そこは真っ先に売りポイントになりますが、
移動平均線と合わせると、まさに、
短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に
抜けようとするポイントでした。
なので、売却することは考えにくいです。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
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